不動産

住まいを買う・借りるときのお金を計算する道具をまとめました。返済額と総利息を並べて、条件を変えながら比較できます。

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価格の上に乗るお金

不動産の予算を壊すのは物件価格そのものではなく、その上に積み上がる費用です。仲介手数料、取得にかかる税とその付随税、登記関連費用、そして借入があれば毎月の返済額。ここでは事前に計算で分かる部分を扱います。

順序としては、まず返済額で毎月支払える範囲を見て、次に取得税で契約時に必要な現金を見て、最後に仲介手数料で決済時に出る額を確認します。

仲介手数料は上限であって定価ではない

仲介業者へ支払う報酬は取引金額の区分ごとに上限が定められ、その範囲内で依頼者と業者が協議して決めます。計算機が示す額は「ここまで請求できる」という天井であり、自動的に確定する金額ではありません。

売買と賃貸では料率表が異なり、住宅かそれ以外かでも変わります。賃貸は敷金と月額賃料を一つの取引金額に換算して区分を決めるため、条件が少し変わるだけで区分をまたぐことがあります。

取得税は「何件目か」で変わる

住宅の取得にかかる税は価格だけでは決まりません。保有件数、地域指定の有無、取得の原因、床面積が税率を動かします。同じ価格でも一件目か三件目かで税額が何倍にも開くことがあります。

本税に付随する税が加わり、面積基準を超えるとさらに加算される場合があります。本税だけで予算を組むと実際の納付額とずれるため、計算機は付随分も合算します。

軽減制度は要件が細かく改正も頻繁なので、計算機は標準税率で計算します。該当するかどうかは所管の窓口の判断が最終です。

返済方式が総費用を決める

元利均等は毎月の支払額が一定で予算を組みやすい一方、初期の支払いの大半が利息です。元金均等は初期負担が重い代わりに総利息が少なくなります。据置期間を置くとその間は利息のみで元金が減らず、据置終了後に返済額が跳ね上がります。

金利も金額も同じでも、この選択だけで総利息は大きく動きます。計算機で方式だけを変えて総額を比べてください。

変動金利なら現在の数値は出発点にすぎません。金利を一段階上げても成立するか確認しておくと安全です。

賃貸は敷金と賃料を一つの金額に換算する

賃貸の手数料区分は、敷金と月額賃料をそれぞれ別に見るのではなく、定められた係数で一つの取引金額に換算してから決まります。そのため敷金を下げて賃料を上げる、あるいはその逆といった条件の入れ替えが、換算後の金額を動かして区分をまたぐことがあります。

同じ総支払額に見える二つの条件でも、手数料と初期費用の合計が違ってくるのはこのためです。条件を提示された段階で、換算後の金額がどの区分に入るかを確認しておくと交渉の材料になります。

更新のたびに同じ計算が必要になる点も覚えておいてください。更新時の手数料の扱いは契約書の条項によって異なり、入居時と同じ前提が続くとは限りません。契約書の該当条項を先に読んでおくと、更新の連絡が来てから慌てずに済みます。

契約前に確認する順序

第一に借入限度と月々の返済額から購入可能な価格帯を決めます。第二にその価格帯の取得税と仲介手数料を足し、契約時と決済時に必要な現金を出します。第三に見落としがちな項目(管理費の精算、引越し、内装)を加えて余裕を残します。

この三段階を署名前に終えておけば、決済日の資金不足はほぼ避けられます。

この計算機がしないこと

物件を査定せず、特定の物件や地域を勧めません。個別契約の特約、承継条件、入居者の状況、担保設定などは反映できません。軽減の可否や融資審査の結果は、それぞれ所管の窓口と金融機関が判断します。

結果は交渉と予算編成の基準線として使ってください。最終確認は仲介業者、司法書士、所管税務窓口の計算です。