借入額・金利・返済期間から毎月の返済額と総利息を計算します。元利均等・元金均等・元金一括の3方式を並べて比べられます。
元利均等返済の毎月返済額は、年金現価の考え方から導かれる一つの式で決まります。返済額 = 元金 × r × (1+r)ⁿ ÷ ((1+r)ⁿ − 1) で、r は月利(年利 ÷ 12)、n は総返済回数です。分子と分母に同じ (1+r)ⁿ が現れるのは、将来受け取る返済の現在価値を元金と一致させているからです。
3,000万円を年4.0%・30年(360回)で借りる場合を見てみます。r = 0.04 ÷ 12 ≈ 0.003333 となり、毎月の返済額は約143,200円になります。30年間の支払総額は約5,156万円で、そのうち利息が約2,156万円を占めます。借りた額の7割を超える金額を、利息として上乗せで払う計算です。
毎月の金額は変わりませんが、その中身は毎回入れ替わります。初回は143,200円のうち利息が100,000円で、元金に充てられるのは43,200円だけです。残高が減るにつれて利息の割合が下がり、元金の割合が増えていきます。返済表を開いて「元金充当額」の列を追うと、この入れ替わりが数字で見えます。
元利均等 は毎月の支払総額が一定になる方式です。家計の予算が立てやすいため、日本の住宅ローンでも標準的に選ばれています。ただし序盤は利息の比率が高く、元金の減りは遅くなります。
元金均等 は元金を回数で均等に割り、そこに残高分の利息を上乗せします。初回がいちばん重く、以降は毎月わずかずつ軽くなっていきます。残高が速く減るぶん、支払利息の総額は3方式のなかで最も小さくなります。
元金一括(期日一括) は期間中は利息だけを払い、元金は満期に一度で返します。毎月の負担は最も軽い一方、残高がまったく減らないので利息総額は最大になります。つなぎ資金や投資用の借入で使われる方式です。
3,000万円・年4.0%・30年の条件では、利息総額はおよそ元金均等1,805万円 < 元利均等2,156万円 < 元金一括3,600万円の順になります。金利も期間も同じなのにここまで開くのは、「元金をいつから減らし始めるか」という一点だけが違うからです。
3,000万円・年4.0%のまま、期間だけを変えてみます。30年なら利息総額は約2,156万円、20年なら約1,364万円、15年なら約994万円です。期間を半分にすると、利息は半分よりさらに小さくなります。残高が高いまま置かれている時間が短くなるからです。
その代わり毎月の返済額は上がります。30年で約14.3万円、20年で約18.2万円、15年で約22.2万円という並びです。つまりこの選択は「生涯に払う利息」と「毎月背負える金額」の交換であって、どちらかが一方的に得だという話ではありません。
金利1%の差は、30年・この残高では利息総額を約600万円動かします。借り換えを検討するときは、この差額から繰上返済手数料や抵当権の再設定にかかる費用を差し引いた金額が、実際に手元に残る利益です。差が小さいときは手数料だけで逆転することもあります。
固定金利は約定した期間中ずっと同じ金利が続きます。この計算機の数字が現実といちばん近くなるのは、このケースです。
変動金利は基準金利に上乗せ幅を加えて決まり、3か月・6か月・12か月ごとに見直されるのが一般的です。この計算機は最後まで同じ金利が続く前提で計算するので、変動金利のローンでは「いまの金利がこのまま続いた場合」の金額として読んでください。金利が1%上がった場合の数字も入力し直して見ておくと、耐えられる範囲かどうかが判断しやすくなります。
当初一定期間だけ固定でその後変動になる混合型は、固定期間と変動期間を分けて2回計算したほうが実際の負担に近づきます。固定期間終了時点の残高を、変動期間の元金として入れ直すやり方です。
据置期間とは、元金を返さず利息だけを払う区間のことです。30年のローンに3年の据置を付けると、最初の3年は利息だけを払い、残り27年で元金の全額を返すことになります。
据置中は残高がまったく減りません。そのため据置期間に払った利息はまるごと追加コストになり、しかも残り27年ぶんの毎月返済額は、同じ元金を30年に均した場合より重くなります。負担を先送りしたぶんが後ろに寄って戻ってくる構造です。
手元の資金繰りが厳しい時期をしのぐための仕組みであって、総負担を減らすための仕組みではありません。この計算機は据置期間を独立した区間としては扱わないので、据置付きのローンを見積もるときは据置終了時点の残高と残期間で計算し直してください。
繰り上げ返済には、返済期間を縮める期間短縮型と、毎月の返済額を下げる返済額軽減型があります。同じ金額を入れるなら、利息の削減効果が大きいのは期間短縮型です。残高が高いまま置かれる期間そのものを削るからです。
効果を確かめるには、期間を短くして計算し直すのがいちばん早い方法です。3,000万円・年4.0%の例では、30年から20年に縮めるだけで利息総額が約2,156万円から約1,364万円へ、約790万円減ります。
ただし繰り上げ返済には手数料がかかる場合があり、手元資金が薄くなるという別のリスクもあります。生活防衛資金を削ってまで前倒しすると、いざというときに金利の高い借入に頼ることになりかねません。
繰上返済手数料は、約定期間(多くは3年)以内に完済すると残期間に応じて発生します。借り換えの損得を見るときにこれを引かないと、結論が逆になることがあります。
事務手数料・保証料・登記費用も入っていません。住宅ローンには抵当権設定の登録免許税や司法書士報酬が、無担保ローンには保証会社の保証料が乗ることがあります。契約時に一括で払うものと金利に上乗せされるものがあり、比較するときは両方をそろえる必要があります。
給与振込や口座引落、カード利用などを条件とする金利優遇は、条件が外れると消えます。優遇後の金利で計算しているなら、その条件を維持し続けることが前提になっています。
実際にいくら借りられるかは、返済負担率や担保評価、審査結果が決めるもので、この計算機は判定しません。返せる金額と借りられる金額は別の問題です。
元利均等は毎月の返済額が一定で、元金均等は毎月の元金が一定です。元金均等は初回の負担が重い代わりに総利息が少なくなります。
返済期間を短くして計算し直すと、総利息がどれだけ減るかを比べられます。
端数処理や手数料、団体信用生命保険などで数百円単位の差が出ることがあります。目安として使ってください。
このツールが何を根拠に計算し、どこまで答えられるかを明示します。
元利均等: 毎月返済額 = 元金 × r × (1+r)ⁿ ÷ ((1+r)ⁿ − 1) · 元金均等: 毎月の元金 = 元金 ÷ n に残高 × r の利息を加算 · 元金一括: 毎月の支払 = 残高 × r (r = 年利 ÷ 12、n = 総返済回数)3,000万円・年4.0%・30年(360回) → r ≈ 0.003333、毎月返済額 約143,200円、利息総額 約2,156万円