1RM計算機

挙げた重量と回数から1RM(1回だけ挙げられる最大重量)を推定し、目標回数ごとの重量表を出します。ベンチプレス・スクワット・デッドリフトの重量設定に。

使い方

  1. 単位を kg か lb で選びます — 入力した重量も切り替え時に換算されます。
  2. 挙げた重量と回数を入力します。
  3. 推定 1RM を確認します。
  4. パーセント表で目的(筋力・筋肥大)に合う重量を決めます。表の重量はバーに載せられる値(kg は 2.5、lb は 5 単位)です。

詳しく知る

そもそもなぜ1RMを推定するのか

1RM(1回だけ挙げられる最大重量)は、トレーニングプログラムが強度を書き表すときの基準点です。「スクワットの80%」という指示は、基準となるスクワットの数字がなければ意味を持ちません。

ところが実際に1RMを測るのは負担の大きい作業です。完全に回復した状態が必要で、長いウォームアップの段階を踏まなければならず、限界まで挙げるため故障のリスクと中枢神経系の強い疲労がついてきます。フォームがまだ固まっていない初心者にとっては、そのリスクがさらに高くなります。

そこで、より軽い重量での結果から逆算します。5回挙げられる重量が分かれば、1回の最大値はかなり狭い範囲に絞り込めます。

推定値を使えば、測定のたびに最大挙上に挑む必要がなくなり、日々の練習の記録がそのままプログラムの入力値になります。

また、複数の式を並べて見ることにも意味があります。2つの値が近ければその範囲の信頼度は高く、大きく離れていれば入力した回数が推定に向かない領域に入っている合図と読めます。

2つの式はどこが違うのか

Epley(エプリー) — 1RM = 重量 × (1 + 回数 ÷ 30)。回数に対して線形に増えます。100kgで5回なら 100 × (1 + 5/30) = 116.7kg

Brzycki(ブジッキ) — 1RM = 重量 ÷ (1.0278 − 0.0278 × 回数)。同じセットなら 100 ÷ (1.0278 − 0.139) = 112.6kg

5回前後までは2つの値が数kg以内に収まります。回数が増えると差が開き、10回付近で再び近づき、それを超えるとBrzycki側の分母が小さくなるため大きく離れていきます。

Brzyckiは37回で分母が0になります。 つまり高回数域では数学的に意味をなさなくなります。どちらの式を使うにせよ、10回以下のセットから推定するのが原則です。

推定が外れる理由

筋線維の構成が人によって違います。 速筋の比率が高い人は最大値が高く反復の持久力が低いため、5回のセットから逆算すると実際の1RMより低く出ます。遅筋優位の人はその逆に偏ります。

種目によっても違います。 デッドリフトのように大きな筋群を動員し神経系への負担が大きい種目は回数が早く落ちるので、推定は低めに出る傾向があります。レッグプレスのようなマシン種目は回数が伸びるため、逆に高めに出ます。

トレーニング歴も効きます。 熟練者は最大強度に神経系が適応しているぶん1RM側が相対的に高く、初心者はその逆になります。

したがってこの数字は±5〜10%の幅を持つ推定です。プログラムの出発点として使い、数週間の実際の挙上結果で補正していってください。

推定の精度を上げる入力の仕方

限界に近いセットを入れてください。 5回挙げたあとにまだ3回余力が残っていたなら、その「5回」は実力を表していません。式は「その回数で限界だった」という前提で組まれています。

ウォームアップの直後のセットを使います。 何セットもこなして疲れた後半のセットは、同じ重量でも回数が落ちるため、推定が実際より低く出ます。

種目ごとに別々に記録してください。 ベンチプレスの1RMとスクワットの1RMは互いに比例しません。プログラムを組むなら、種目ごとに推定値を持っておく必要があります。

同じ種目でも、フォームやグリップ幅、可動域を変えれば挙がる重量は変わります。前回と比較したいときは、条件をそろえて記録することが精度の前提になります。

パーセンテージごとの練習ゾーン

最大筋力は1RMの85〜100%、1〜5回、セット間の休息3〜5分。ここで鍛えられる適応は主に神経系のものです。

筋肥大は65〜85%、6〜12回、休息60〜90秒。筋の断面積を増やすことを狙う区間です。

筋持久力は50〜65%、15回以上、休息30〜60秒になります。

これらの区分は慣習であって法則ではありません。限界近くまで追い込めば低いパーセンテージでも筋肥大は起こりますし、特定の負荷より総ボリュームのほうが効くことを示す研究も積み上がっています。パーセンテージは強度を測る便利な目盛りに過ぎません。

推定1RMをプログラムにどう使うか

推定値が出たら、まずパーセンテージ表から狙うゾーンの重量を読み取ります。筋肥大を狙うなら65〜85%の帯、最大筋力なら85%以上の帯です。

推定値には±5〜10%の幅があるので、最初は帯の下限から始めるのが安全です。3セットとも余裕をもって規定回数をこなせたら、次の週に少し上げます。

推定1RMは固定値ではありません。トレーニングを続ければ数週間で変わるので、新しいセットの記録が出るたびに入れ直して更新してください。

逆に、狙った回数に届かないセットが続くようなら、推定値が高すぎるか、回復が足りていないかのどちらかです。重量を落とすか休養日を挟むかを先に検討してください。

実際に最大重量を測るなら

ひとりでやらないでください。 ベンチプレスは特に危険で、失敗すればバーが胸に落ちます。補助者がいない場合は、セーフティバーのあるラックで行ってください。

きちんとウォームアップします。軽い重量で8〜10回 → 50%で5回 → 70%で3回 → 85%で1回 → 挑戦、という順序が一般的です。挑戦の間は3〜5分休みます。

フォームが崩れた挑戦は無効と考えてください。反動を使ったり腰が丸まったまま挙げた重量は1RMではなく、故障の予約です。

トレーニング歴6か月未満の人には、最大挙上の測定そのものをおすすめしません。技術がまだ安定しておらず、プログラムを組むには推定値で十分だからです。

測定する日は、その種目を1日の最初に持ってきてください。他の種目で疲労したあとに測ると、出た数字はその日の疲労度を反映したものになり、次回との比較ができなくなります。

よくある質問

推定1RMはどのくらい正確ですか?

5回前後までなら誤差は小さめですが、回数が増えるほどずれます。10回以上での推定は目安程度に考えてください。

種目によって変わりますか?

はい。スクワットやデッドリフトは高回数でも粘れる傾向があり、ベンチプレスより高めに出ます。

何%で組むといいですか?

筋力なら85〜95%で低回数、筋肥大なら70〜80%で中回数が一般的な目安です。

計算方法と出典

このツールが何を根拠に計算し、どこまで答えられるかを明示します。

このツールの位置づけ
参考用の推定計算機です。トレーニング処方や医学的な助言ではありません。
計算式
この計算機は Epley を使います — 1RM = 重量 × (1 + 回数 ÷ 30)。パーセンテージ表はその推定1RMに各比率を掛けた値です。本文のBrzyckiは比較のための別式で、画面の値には使われません。
計算例
100kgで5回 → 100 × (1 + 5/30) = 116.7kg(Epley)。同じセットをBrzyckiで計算すると112.6kgですが、その値はこの計算機には表示されません。
限界
  • 10回以下で最も精度が高く、それを超えると疲労の影響で誤差が広がります。Brzyckiは37回で数学的に発散します。
  • 筋線維の構成やトレーニング歴による個人差が±5〜10%あります。
  • 種目ごとに傾向が異なります — デッドリフトは低めに、マシン種目は高めに出ます。
  • フォームが崩れた状態で挙げた重量を入力値にしてはいけません。推定値が実際より高くなり危険です。
  • 故障歴や関節の問題がある人、トレーニング歴6か月未満の初心者には実際の1RM測定をおすすめしません。
基準日
最終確認日

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